PEOPLE

コーポレートスタッフ | 事業リーダーコース

江崎 舞 2011年新卒入社

江崎 舞

の社会の拓き方

まだないならば、
どうつくるかをデザインする。

あまり今っぽくないですが、
「根性」の人間だと思います。

あまり今っぽくないですが、
「根性」の人間だと思います。

チームで楽しく前に進んで、自分だけでは到達できないものを目指す。でも、最後は自分がやり切る覚悟をしておいて、いざというときは根性を発動させる。ちょっと昭和な価値観でしょうか。

コクヨ社内でも先進的な事例の設計者・企画者に名を連ねてきた江崎舞は、意外にも自分自身をこう評する。建築を学んで九州から就職で上京。コクヨでのキャリアの始まりは、金融機関の店舗の内装を手がける部署。責任感は強く真面目で、目の前の仕事に地道に取り組む若手だった。

銀行や証券会社の店舗はブランディングやファシリティの管理の観点から、レイアウトや色までレギュレーションが決まっていて、それを守るように緻密に設計する必要がありました。施工も営業終了から次の営業日までにやり切ることが求められる、そういう世界観のお仕事です。細かなところまで考えておく力、段取り力、やり抜く根性が身についたので、今思えば、その部署での数年間があってよかったと思います。

クリエイティビティを発揮したい気持ちを抑え、ルールに確実に沿うことが大切な案件に真面目に取り組んでいた江崎だったが、社内には、それまでコクヨが手がけていなかったホテルやミュージアムを手がける先輩たちもいた。キラキラして見えた。「こういうことがやりたい」と経営陣にもアプローチするような先輩たちは、九州から上京したばかりだった江崎には、とても「東京っぽく」見えた。

こんなに自己主張していいんだと、強烈なインパクトを受けました。入社してからの流れで淡々と過ごしていましたが、ここではやりたいことを口にしているとチャンスが回ってくるのかもしれないと思いました。

あまり今っぽくないですが、
「根性」の人間だと思います。
図面を描く前に、まずは
お客様と大きな夢を見る。

図面を描く前に、まずは
お客様と大きな夢を見る。

間違いの許されない仕事の経験で鍛えられた江崎に、入社5年目で最初の異動が伝えられた。次にクライアントとして向き合うようになったのは、イノベーティブな空間や働き方をつくろうとする経営企画や新規事業開発の方々。管理志向だったこれまでのクライアントとは思考法もスピード感も人柄も違う。外部の著名なプロデューサーやデザインファームと連携するプロジェクトも増えた。

コワーキングスペースづくりに取り組んだあるプロジェクトでは、自分の力量のなさを思い知らされました。プロデューサーとお客様が目指す世界観をしっかり握っていて、求められるレベルが高い。私の提案は引き出しの取っ手のデザインさえ通らず、言われるがままに図面を描き直す悔しい日々でした。もっと上流の企画ができないと、ただのオペレーターになってしまう。そんな危機感が生まれました。とはいえ、その頃の自分には、時間をかけてやるしかなかったです。

オフィスで遅くまで考え直している江崎を、多くの人が目にした。世界観を表現した資料を読み込んで目指すイメージやトーン&マナーをもっと理解しようとした。プロデューサーに時間をもらって1対1で話しながら改善点のアドバイスをもらった。振り落とされないように食らいついていると、少しずつ分かってきたことがあった。

細部にこだわって図面を描くことは大切ですが、その前にクライアントと大きな夢を一緒に見て、それを実現していくことがデザインの本質だと気づかせてもらったときでした。

図面を描く前に、まずは
お客様と大きな夢を見る。
2030年の「働く」はどうあるんだ。
問い続けながら企画する。

2030年の「働く」はどうあるんだ。
問い続けながら企画する。

さらに同じ頃、品川の自社ビルをリノベーションする「THE CAMPUS」プロジェクトにも江崎は呼ばれる。そこで出合った思考法が、また江崎を開花させる。外部のデザインファームとともに取り組んだ「バックキャスト思考」だった。

今の課題の解決を積み上げるのではなく、未来を描いて、そこからバックキャストする形で企画をつくるアプローチを学びました。2030年の「働く」はどうあるんだと、ずっと問い続けながら、デザインしたり、プログラムを企画したりした経験は、その後のクライアントワークでも活きました。今はない新しいものをどうつくるか。プロジェクトの最初にその思考方法やプロセスを組み立てることで、クライアントと一緒に共創できるようになっていったんです。

「THE CAMPUS」に携わりつつ、クライアントワークでも評価を高めていた江崎に、2021年、今度はコーポレート部門の働き方改革タスクフォースへの異動が告げられる。晴天の霹靂だったが、より上流の「企画」へ重心を移すことは自分の気持ちとも一致するものだった。そこから江崎たちの社内の改革企画が続々と動き出す。コクヨ社員のためのサテライト型多目的スペース「n.5」、コクヨ初の人材育成施設「DIG」、インクルーシブなプロダクトを開発する社内の仕組み「HOWS DESIGN」などをプロジェクトリーダーとして企画・運営してきた。今は社内の取り組みをお客様にも提供できないかと検討中だ。

空間をつくるだけではなく、その空間を活性化し、そこで働く人のエンゲージメント醸成も担っていこうという事業戦略がコクヨにはあります。私たちが社内の取り組みで蓄えたノウハウには、貢献できるものがいっぱいあります。まだないことをつくるのは天才じゃないとできないけれど、ないことをどうつくるかをデザインして、そのなかで試行錯誤していくと、結果的に、なかったものができていたねと言えるんじゃないか。そう思いながら暗中模索を楽しんでいます。