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グローバルワークプレイス事業本部

事業戦略 | 事業リーダーコース

鈩 優介 2004年新卒入社

鈩 優介

の社会の拓き方

人間として、
人間のことが知りたい。

「ノートを開いた瞬間」が現場。
そこにあるニーズに気づくのが始まり。

「ノートを開いた瞬間」が現場。
そこにあるニーズに気づくのが始まり。

コクヨはグローバルスタンダードを産み出せるか?コクヨは真のグローバル企業になれるか?いくつもの解を射程に入れながら、新しくグローバルな事業モデルをつくろうとしているのが鈩優介。2004年入社、社歴は22年を超える。

今の部署に呼ばれたとき、「日本と海外を分けて考えている時点でグローバルではない。一緒に考えたい」と言われました。その通りだと思う一方、上辺のデザインだけでなく、日本で生まれた価値観や、空間や家具の使われ方まで狙い通りにグローバルスタンダードになりえるかにはまだまだリサーチが必要だと思っています。オフィスに集まる必要があるかどうかも考え方はさまざまで、海外では「出社しない権利」の方が強く取り沙汰されることもある。個人的には集まる必要はあると信じたいし、個別最適化が進む世の中にあっても、どこかで協働しないことには社会が進化しないと考えているんですけどね。

抽象的な思考に割く時間も多い立場だが、鈩が常に意識するのは人がモノに触れる具体の「現場」だという。ノートならば、子どもや学生の机の上に広げてくれている状態が「現場」。そこで何が起き、どんな心理が働いているか。

建築学科を出ていますが、建物という箱より、今自分が過ごしているインテリアや座っているイスの心地良さの方が自分に影響を与えているんじゃないか?そう思ったのがコクヨ入社のきっかけです。現場を大事にする原点もおそらくそこにあります。社会の変化に伴い、“人”という最も根源的な現場でどんなニーズが生じているか。そこに気づけるようでありたいし、気づけたならその責任として発明を思いつく瞬間を楽しみたいんです。

「ノートを開いた瞬間」が現場。
そこにあるニーズに気づくのが始まり。
言うべきことはバンバン言う。
仕事をくれる相手であっても。

言うべきことはバンバン言う。
仕事をくれる相手であっても。

鈩の足腰を鍛えたのは、入社直後から12年間の建材事業だ。発注者である外部のデザイナー、ゼネコン、フルカスタマイズに対応してくれる工場、そして施工業者。多くの関係者の中でコミュニケーションに奔走した。

僕が入社したのはウェブミーティングなどない時代です。工場に行ってはあーだこーだと一緒に考え、施工の職人さんにはとにかく図面を分かりやすく描いて施工現場でもコミュニケーションをとりました。“分かりやすく”って難しいんです。相手目線でどんな情報が欲しいのか考え、ビスの打ち方ひとつ迷わないよう図面に落とし込むんです。

難しい案件が綺麗に納まったら最後に写真をパシャリ。施工現場を見ることのない工場の人に宛てて、感謝と共にメールで送る。こうして培われた良好な関係性が、ある日鈩をピンチから救ってくれた。

ゼネコンと設計事務所のコミュニケーションが非常に悪く、本来はその2社間で調整したうえでこちらに届くべき情報が全く伝わってこない案件があったんです。不穏だな、工期はいつだ?と思いつつ、とりあえず指示があるまで待っていたら、突然ゼネコンから「工事、来週やで」と言われて。嘘でしょ?発注もしてないのに?

てんやわんやである。あちこちに頭を下げ、設計や製作の方には徹夜で対応してもらった。通常3週間の施工がこの時は3日間。業者をかき集めてもらい、鈩自身も現場に3徹。多くの関係者が、「コイツがこんだけ困ってるなら相当だ」と協力してくれた。

人間関係の貯金はあの一回で使い果たしたと思っています。あれ以来、うちにお仕事をくださる立場の方に対しても、言うべきことはバンバン言うようになりました。「これじゃ間に合わないですよ」とアラートを鳴らし、「その代わり◯日までに決めてくれたら必ず届けます」と区切る。情報も先手で取りにいくようになりました。

言うべきことはバンバン言う。
仕事をくれる相手であっても。
コクヨは、
人間を知りたがっている。

コクヨは、
人間を知りたがっている。

鈩は常に目の前の仕事を楽しみ、極めていくことに余念がない。それゆえ積極的に異動を希望したことは過去に一度もなかったと話す。しかし振り返ると22年間でジョブチェンジは4回。鈩の言葉を借りれば「この会社の偉い人は、人をよく見ている」。鈩の関心が今どこに向いているのか、潜在的な伸び代はどこか、見抜いたうえで殻を破れる場所へと背中を押してくれるのだ。

長期ビジョンCCC2030を策定するプロジェクトに参画させてもらえたことも、自分にとっては大きな出来事でした。人の営みが、2020年当時から10年後の2030年に向けてどう変化するのか、そのときコクヨはどうありたいかを考え、115年掲げてきた企業理念を「be Unique.」に刷新したんです。「be Unique.」って、企業理念としてはちょっと飛んでますよね(笑)。「自律協働社会」を社内に向けて提案したときのこともよく覚えています。皆、ポカーンって。僕らは散々議論してきましたけど、初めて聞いたら、そりゃそうですよね。でも未来を描きながら、皆で探求していく社会像としては良かったかな。

「コクヨの人」としてじわじわと生き方を深め、殻を破り続ける鈩に言わせれば、コクヨとは“人間に対する興味関心の度合いがとても強い集合体”だという。そういう見方をしない限り、「なぜあの人はアフリカのとある民族の話をしているのか」「なぜK-POPカルチャーの成り立ちを追いかけているのか」※など全く理解できないのでは、と。(※参考資料『働くことの人類学』松村圭一郎+コクヨ野外学習センター・編、『ファンダムエコノミー入門』コクヨ野外学習センター・編)

「人はどうなりたいんだっけ?」を知りたい会社なんです。だから、社会学や人類学、民俗学に踏み込むレベルで、目の前の業務を超えた探究活動をやる。コクヨは人間そのものをマーケティングしています。その姿勢に僕も強く共感します。

鈩は、田舎で育った一人っ子だ。遊ぶものはその辺のチラシなどから自分でつくった。究極の遊びは自分の右手と左手のバトル。自分の手なのに白熱しすぎて、最後は自分でも勝敗が分からないほどめちゃくちゃになった。理屈はなく、ただ得体の知れない自分がそこにいた。鈩の殻の中心点。「僕はややこしいですよ」と、鈩は人間に分け入っていく。