PEOPLE

新規事業開発 | 事業リーダーコース

山本 容子 2004年新卒入社

山本 容子

の社会の拓き方

あの人にこうしてあげたい
を、ピュアに追求してみる。

先入観のない視点だからこそ、 
届けられる価値がある。

先入観のない視点だからこそ、
届けられる価値がある。

共働き世帯が増え、子どもたちが親と離れて過ごす時間が増えている。親子間のコミュニケーションの希薄化やすれ違いに悩む家族をサポートするものとして、コクヨが2023年に発売したのが、見守りIoT「Hello! Family.」シリーズだ。その開発から行い、今も事業推進をリードしているのが、現在、イノベーションセンターに所属する山本容子。

私自身、3人の子どもがいます。会社にいるときも放課後の子どもたちがどうしているか心配だったり、親がいないときでも子どもたちを応援できる環境づくりをしたい気持ちがあります。まずは見守りのインフラのようなものとしてつくりました。

子どもの居場所が分かるGPS「はろここ」、トーク機能の付いた「はろここトーク」、忘れ物をしていないか確認できるタグ「はろたぐ」、マイクとカメラが付いていて子どもの音声メッセージや表情が親のスマホに届く「はろもに」など、可愛いデザインのIoTデバイスとアプリで構成される「Hello! Family.」ブランド。2025年には東京都港区の見守り事業に採択され、「はろここトーク」が区立小学校の児童の登下校を見守る役割を果たし始めている。コクヨとしては新たな挑戦となるIoTデバイスの開発。山本をはじめとする開発チームは、従来の家具やステーショナリーなどの事業部で培った「徹底的なユーザー視点のものづくり」のノウハウを携えて集まった。

通信機器の開発という新しい領域ではありましたが、だからこそ「家族のためにこうあったらいいよね」という理想の価値を、先入観なくピュアに突き詰めることができました。もちろん、技術的なハードルは高かったですが、社内外の専門家の知見や協力を仰ぎながら、品質と安全性を何よりも最優先に開発を進めました。ユーザーの安心を包括して支えるために、アプリと4つのデバイスを連動したシステムとして形にすることは、チームにとっても大きな挑戦でした。

先入観のない視点だからこそ、 
届けられる価値がある。
子どもたちを想ってチームで
考えた事業案が優勝!

子どもたちを想ってチームで
考えた事業案が優勝!

大学院で感性工学を研究していた強みを活かし、数々のオフィス家具開発で実績を重ねていた山本。一見、通信機器とは距離のあるキャリアに思える彼女が、なぜIoTデバイスという新領域の開発をリードすることになったのか。きっかけは2020年、社内の研修プログラム「マーケティング大学院」への参加だった。

マーケティング大学院がスタートした年で、その1期生の募集に応募したんです。1年間かけてマーケティングや事業創出を学んで、新規事業の立案を行うものでした。いろいろな部署から約40人が参加して、チームをつくって、「2030年の学びを考える」というテーマで新しい事業を考えました。そのとき、私たちのチームが企画したのが「オンライン学童」というもの。これが今の「Hello! Family.」に繋がっているんです。

共働きなどで保護者が日中いない子どもたちに、放課後や長期休みの安全な居場所となっている「学童保育」。地域によっては不足している学童保育を、オンラインでも成立するようにできれば、同じ場所に集まらなくても子どもたちが繋がり、より豊かな学びができるんじゃないか。マーケティング大学院の開催日以外にも終業後の時間を使って打ち合わせを重ね、山本たちのチームは「オンライン学童」の事業計画を詳細に構築した。

最後に社長やコンサルタントの方にプレゼンテーションをすると高く評価していただいて、私たちの事業計画が優勝を勝ち取ることができたんです。マーケティング大学院が終わった後も、月に1回、社長と話しながら事業アイデアを膨らませていく会を設けてもらって、コクヨらしいオリジナリティを出すにはどうしていこうかなどを考え、練り続けました。

子どもたちを想ってチームで
考えた事業案が優勝!
全社の知見を編み込み、
ひとつの事業を立ち上げる。

全社の知見を編み込み、
ひとつの事業を立ち上げる。

事業化を加速させることになり、オフィス家具開発をしながら兼務で新事業開発に携わっていた山本は2021年にイノベーションセンターに異動。この新事業に専念することに。5人のチームのリーダーとして開発を推進し、一歩一歩着実にステップを踏みながら、複数の商品群からなる見守りIoT「Hello! Family.」のローンチへと繋げたのだった。

未知の領域への挑戦だからこそ、チーム一丸となってスタートアップ企業のような熱量で動いていました。3Dプリンタでの試作を重ねて子どもたちの声を直接聞き、製造工場や強力なパートナー企業とも深く連携を深めました。ローンチに向けた販売サイトの構築やプロモーション計画など、事業のあらゆるプロセスに主体的に関わり、形にしていく醍醐味がありました。

企画のきっかけとなった「マーケティング大学院」がスタートした2020年当初は、まだ小学生が日常的にオンラインでコミュニケーションをとる文化は一般的ではなかった。しかし、その後の環境変化により、リモートでのつながりが急速に普及。山本たちのアイデアは、まさに次世代の家族のあり方を先駆けて見据えたものとなった。

お客様に「こうしてあげたい」という強い想いがあるからこそ、真に価値のあるものが生まれると信じています。コクヨにはものづくりだけでなく、法務や会計、各専門分野のプロフェッショナルがそろっており、だれもが新事業を自分事のように捉えてサポートしてくれました。これからも家族の毎日に寄り添い、子どもたちの好奇心を応援していく「Hello! Family.」として、信頼を積み重ねていきたいです。